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「伸」こと向坂伸行役 玉森裕太(Kis-My-Ft2) Yuta Tamamori
今回のお話をいただいたときはすごく嬉しかったです。映画の主演を任せていただくのは初めてなので、気合いを入れて臨みたいと思いました。
脚本を読んで、伸行は、まっすぐな男だなと感じました。純粋で、思ったことをはっきりと素直に伝える人で、今の時代では珍しいのかなと。僕は伸行みたいにきっぱり「俺はこうだ」と言えないですし、そういう意味では正反対の性格です(笑)。伸行が羨ましいとも思いました。
伸行は食品会社で働いているという設定なので、会社員らしくビシッとしたいと思い、周りの会社員の方の身ぶりなどを吸収したり、サラリーマンになった友達に話を聞いたりしてイメージを膨らませていきました。現場はにぎやかで和気藹々としていて、とても明るかったです。
関西弁はこれまで生きてきた中で一度も喋ったことがなかったので、すごく苦労しましたが、いい経験になりました。
西内さんが演じるひとみは、ハンデを持ちながらも前向きに向き合っていく気持ちを感じさせてくれて、本当に素敵な女性だなと感じました。
この映画は、すごくまっすぐなふたりの恋愛を描いた温かい作品だと思います。ぜひ多くの方にこの作品を見ていただいて、ほっこりしたり、共感してもらえたりしたら嬉しいです。
「ひとみ」こと人見利香役 西内まりや Mariya Nishiuchi
ずっと映画に出演することが夢で、一つの目標にしていたので、出演が決まったときはとっても嬉しかったです。クランクインしてからずっとひとみ役と向き合って、伸行と出会いどんどん心情が変わっていく様子とか、前を向いていく姿とか、気づけたことがたくさんありました。最後のシーンを撮ったときに、最初の頃のひとみと全く気持ちが違ったので、この作品を通してもう一つの人生を過ごしたような気持ちです。
玉森さんは、現場で台本を見ることなく、関西弁のイントネーションまで完璧にして現場に入ってこられていたので、ほんとに関西の方なんだと思うほどでした。プロフェッショナルな玉森さんの姿にすごく刺激を受けましたし、一人の女性にこんなにもまっすぐに向き合ってくれる伸行の姿にも心を打たれました。
ひとみは、自分にハンデや悩みがあっても、一生懸命明るく生きようと前を向いていきます。私も、ひとみとまったく同じ悩みや壁はないですが、照らし合わせられることがたくさんあり、勇気づけられました。きっと見てくださる方一人一人にも、重なる部分があるんじゃないかと思います。この作品を見て心が動いたり、明日からがんばろうという気持ちになってもらえたりしたら幸せです。
監督 三宅喜重 Yoshishige Miyake
『レインツリーの国』はもともと読んでいて、すごく好きな小説でした。僕も大阪出身なので大阪弁を話す主人公を身近に感じていたんです。
伸行は思ったことをはっきり言うし、怒るところは怒る。感情が素直に出る彼のキャラクターは、大阪弁の性格とすごく合っていると感じました。
ひとみは、もともと明るくて溌剌としていたのが、感音性難聴になり、自分が何かすると人に迷惑をかけると考え、自分を抑え込んでいる。でも、ブログをやっていることからわかるように本当は人と接したいし、外に出て行きたい。そんなふうに前を向こうとする姿に共感して、この子に幸せになって欲しいなとすごく思いました。
僕はどんな作品でも、登場人物に感情移入してもらいたいと思いながら作っています。たとえ一瞬でもなにか共感してもらえる部分があればいいなと。伸行とひとみは、それぞれ抱えているものがあって、葛藤していて、それを乗り越えようともしている。頑張っている2人を見て、映画をご覧になった方が幸せな気分に浸って、劇場から帰ってもらえると嬉しいです。フレッシュなふたりの魅力を楽しんでいただき、奥にあるいろんなものも感じ取ってもらえれば作り手としては幸せです。
原作 有川 浩 Hiro Arikawa
『レインツリーの国』で中途失聴の当事者の方々のお話を聞いて、この人たちを物語に都合のいい「キレイな人々」としては書くまい、と思いました。
私が書きたかったのは、「障害者の話」ではなく「恋の話」です。
映画化のお話をいただいたとき、このキャスト・スタッフとならその想いを共有できると確信しました。
特別なふたりの恋物語ではありません。
ただヒロインが聴覚のハンデを持っているだけの、等身大のふたりの恋物語として、たくさんの方に届くことを願っています。